日本神経化学会について

日本神経化学会のルーツは、昭和33年(1958)に大阪で開催された日本精神神経学会において発足した「神経化学、体液病理懇話会」に遡ります。その後臨床研究者に加え、生化学・薬理・生理・解剖など広い分野の基礎系神経研究者が参加し、昭和37年(1962)「神経化学懇話会」が設立され、1966年に日本神経化学会と改称しました。2007年には50周年事業を行ない、現在約1500名の会員を有する学会となっております。このような創設の経緯からもおわかりいただけるように、精神・神経疾患をあつかう臨床研究者と基礎研究者が一体となって情報交換を行い、分子というキーワードに基づいた精神神経疾患の原因や治療法の開発に繋がる多くの研究が本学会で発表されて参りました。創設以来学会での討論を重視し、その伝統は今にも受け継がれています。毎年行われる総会では、口演での発表に十分な時間をとり会員の顔がお互いに見える学会をめざしています。また若手の育成として、ユニークな合宿形式の育成セミナーを総会時に併設しており、大学院生などの若手とシニア研究者が膝を突き合わせて研究から人生論まで夜を徹して話せる場を提供しています。このように会員間のつながりをより親密にする仕組みを随所に設け、神経研究者間の情報交換の場や国内外への情報発信の場を提供しています。

本学会は世界の神経化学関連学会のなかで最も長い歴史を持ちますが、本学会の関連国際学会としては国際神経化学会(ISN; 学会誌 J Neurochemistry)やアジアパシフィック神経化学会APSNがあり、それらの学会の運営に本学会のメンバーが理事や会長などの役員として参画しております。一方、国内の学会としては日本生物精神医学会をはじめ神経系の基礎や臨床の学会と合同の大会を随時開催しております(2003, 2006, 2009, 2010, 2013, 2014, 2016, 2018)。また、日本神経科学会とは1998, 2001, 2004, 2007, 2010, 2013,2019と約3年に一度Neuro20XX大会を合同で行っています。

基礎や臨床などの立場や分野を問わず、精神・神経疾患や神経科学の分子基盤に興味のある方に本学会は常に開かれています。気軽に本学会に参加し自由な雰囲気のコミュニティーを是非味わっていただきたいと思います。

学会概要

名称一般社団法人 日本神経化学会
The Japanese Society Neurochemistry
沿革昭和33年(1958年)日本精神神経学会に「神経化学、体液病理懇話会」が発足・母体となる
昭和37年(1962年)「神経化学懇話会」が設立
昭和41年(1966年)「日本神経化学会」と改称
令和3年(2021年)「一般社団法人日本神経化学会」として法人化
所在地〒160-0016
東京都新宿区信濃町35信濃町煉瓦館(一財)国際医学情報センター内
連絡先TEL:03-5361-7107 / FAX:03-5361-7091
E-mail:jsn@imic.or.jp
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理事長小泉 修一(山梨大学 医学部 薬理学講座)